開催レポートREPORT
- 開催レポート
- 登録番号 230020104
山と自然のサイエンスカフェ@信州「野火と縄文草原」
- 2023年11月06日(月)開催 [参加者:22名]
- 開催場所:県立長野図書館 3階 信州・学び創造ラボ
- 地域講座
- 自然との共生(生物多様性・自然環境の保全・自然体験等)
去年(2023 年)の春、霧ヶ峰の草原で大規模な山火事が起こりました。この火事の原因は、自然発火によるのか人の火の不始末によるのか、わかっていませんが、霧ヶ峰をはじめ日本各地の草原では、春先に人が火を入れることが歴史的に長く行われてきました。
火を入れることで森林化が妨げられ、草原が保たれます。霧ヶ峰をはじめ歴史の古い草原では、縄文時代から火事が起こり続けてきたことが、土壌の分析などからわかっています。草原の火事、野火はなぜ起こり続けてきたのでしょうか。そこに人間活動はどのようにかかわってきたのでしょうか。そうした野火は草原の生きもの、草花や昆虫などにどんな影響をあたえてきたのでしょうか。
前半部分では、ファイア・エコロジー(火の生態学)という野火に適応した生物や生態系の特性について解説しました。後半では、霧ヶ峰の草原の来歴を諏訪地域の遺跡(図)や小字名(近世の通称地名)の分布から調べた結果を解説しました。旧石器時代に霧ヶ峰の草原で狩猟をしながら移動生活をしていた人々が、縄文以降森林化が進むなか火を用いて草原維持活動を始め山麓に進出し、霧ヶ峰では狩猟場として火入れが続けられ、それは近世初頭まで続いたと考えられました。
会場の県立長野図書館 「信州・学び創造ラボ」
会場の県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」
- 講座名山と自然のサイエンスカフェ@信州「野火と縄文草原」
- 開催日時2023年11月06日(月)17:30~18:30
- 開催場所県立長野図書館 3階 信州・学び創造ラボ
- 主催者長野県環境保全研究所
- 講座料無料
- 主催者からの
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REPORT - 2024.03.14